金融市場における重要な概念を振り返りながら、最新の経済動向について解説いたします。
金利
金利が上昇すると、債券価格は下落します。
これは、新しい高金利の債券が市場に出回るため、低金利の債券の需要が減少するためです。
逆に、金利が低下すると、債券価格は上昇します。
低金利の債券が魅力的になるため、既存の債券の価値が上がるのです。
インフレと金利の関係
インフレとは、物価が上昇することを指します。
景気後退時に中央銀行が金利を引き下げると、借入が促進され、消費や設備投資が増加し、景気が回復します。
しかし、景気が上昇すると物価も上昇し、インフレが生じます。
これを抑制するために中央銀行は金利を引き上げます。
金利の上昇により、借入が減少し、消費や設備投資が抑制され、インフレが抑えられます。
経済動向
コロナパンデミックの発生により、経済活動が停滞し、多くの国が金融緩和や財政政策を採用しました。
この結果、米国、欧州など世界の多くの国でゼロ金利政策が採用され、金融緩和が行われました。
しかし、これによりマネーの量が増加し、通貨の価値が下がり、インフレが発生しました。
米国ではインフレ率が9.1%、欧州では10%を超える高水準に達しました。
このため、中央銀行はインフレ抑制のために金利を引き上げました。
現在もインフレ目標2%に向けて金利を調整しています。
日本の経済動向
バブル崩壊後、長期にわたるデフレが続きました。
アベノミクス以降、異次元緩和政策が採用されましたが、景気回復は進まず、デフレが続きました。
コロナパンデミックの影響で更なるマネー供給が行われ、世界各国が金利を引き上げる中、日本はマイナス金利を維持しています。
これにより、日米欧の金利差が拡大し、円安が進行しました。
シーソーゲーム
金融市場ではシーソーゲームが繰り広げられています。
米国の景気が良好な場合、インフレが長期化すると予想され、FRBは高金利を維持するという観測が広がります。
この場合、米国株価は下落し、債券への投資が増加します。
一方、日本では円安が進行し、外国人投資家による日本株の買いが増加するでしょう。
しかし、米国の景気が悪化する場合、インフレが収まると予測され、FRBが金利を引き下げるという観測が流れます。
この場合、米国株価は上昇し、円高となり、日本株は下落するでしょう。
金(ゴールド)
金の価格も注目されています。
地政学的リスクの増大に伴い、金の価格が上昇しています。
特にロシアに対するテロ攻撃や中東の戦火拡大が影響を与えています。
投資家が注意すべきポイント
円安の長期化は預金の目減りを招き、インフレが進む可能性があります。
変額保険の活用や米国株への一辺倒はリスクが高まります。
また、金利を上げない場合、円安はさらに進行する可能性があります。
これらの動向を把握し、投資戦略を検討することが重要です。
上記の説明だけでは、分かりにくい部分もあったかもしれません。
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