2023年の世界各国の腐敗度ランキングが公表され、腐敗度ランキングの汚職対策の進展がわずかであることが明らかになりました。
このランキングは、公共部門の汚職を調査する非政府組織であるトランスペアレンシー・インターナショナル(TI)によって発表されました。
ウクライナは180カ国・地域中104位で、前年からは少し改善されましたが、対して進歩がありませんでした。
ヨーロッパ連合(EU)への早期加盟を目指しているウクライナですが、汚職が多いため汚職対策の不十分さについて欧米の政治勢力から批判が寄せられています。
この結果が、アメリカ議会やEU内のウクライナへの支援についての考えも影響を与える可能性があるとも指摘されています。
トランスペアレンシー・インターナショナルの「腐敗認識指数」は、各国の清潔度を数値化したもので、1995年から毎年公表されています。
この指数によれば、ウクライナの腐敗度は23年間ほとんど改善せず、36のスコアを維持しており、他の国と比較してもそれほど良くはありません。
この数字はセルビアやブラジル、アルジェリアと同じ水準であり、前年より僅かな改善にとどまっています。
※トランスペアレンシー・インターナショナルのデータを抜粋
ウクライナのゼレンスキー政権は、ヨーロッパ諸国からの圧力を受け、腐敗対策を強化しています。
公職者の汚職に対する摘発が行われ逮捕されたり、政府の汚職が摘発され国防省幹部など多くの高官が逮捕されていますが、根本的な解決には程遠いです。
しかし、徴兵や軍の調達、公共事業における汚職がなくなる兆しは見られません。
ウクライナがEUに加盟するためには、汚職対策をさらに進展させる必要があります。
EU側の外交筋は、欧州並みの清潔度を実現するには10年以上かかると予測しています。
一方で、ウクライナを侵略するロシアの腐敗度はさらに悪化しており、両国間の差が広がっています。
デンマークを始めとする北欧諸国がランキングの首位を占めており、アジアではシンガポールが上位にランクインしています。
日本のスコアは安定しており、16位を維持しています。
ロシア・ウクライナ戦争は、どちらかの国に肩入れされている方が多いかもしれません。
しかし、どちらの国も日本と比較すると、汚職が非常に深刻な国です。
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