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「VIVANT」の相続シナリオ考察!ノゴーン・ベキ、ノコル、ジャミーン…

 こんばんは、シャルル株式会社です。
 社会現象にもなったドラマ「VIVANT」の配役で相続を考えてみました。
 何をやっているんだ?との声も上がりそうですが、もしかすると、参考になる箇所もあるかもしれませんので、ぜひご一読いただければと思います。

1. ノゴーン・ベキの扱い

 堺雅人さん演じる乃木憂助の父親は、役所広司さん演じるノゴーン・ベキではあるのですが、ドラマ上では、ノゴーン・ベキは日本から戸籍も抹消されたという設定のはずです。
 抹消されていた場合は、相続も何も関係ありませんので、相続税も支払わずに乃木憂助が一人で財産をいただくことができるはずです。
 この点については、法律で決められていないので、むずかしいところではありますね(笑)。
 仮に抹消されていないと仮定しますと、ノゴーン・ベキが亡くなると、乃木憂助が一人で財産をいただけることになります。
 ドラマの最終話で亡くなったことになっていますが、個人的には続編で亡くなったように見せかけた、ということで生きていてほしいと願っております。

2. 乃木憂助の母親である乃木明美の扱い

 しかし、もし高梨臨さんが演じた乃木明美が本当に亡くなっていた場合、ノゴーン・ベキに遺産が半分、乃木憂助に遺産が半分、となっていたのですが、このときはどうしたんでしょうか?
 ドラマの中では遺産はゼロ、とできると思うのですが、現実世界では、乃木憂助が見つからない場合は、失踪宣告をしてノゴーン・ベキが全財産をいただく、という形を取らないといけないと思います。
 そうすると、乃木憂助は死亡という扱いになります。
 別班としては活動しやすくなるかもしれませんが、相続コーディネーターからすると、乃木明美が亡くなった時点で、乃木憂助を血眼になって本当に探したのか(ドラマ上では必死に林遣都さんが素晴らしい演技で探されていましたが)、と勘ぐってしまいます。
 おそらくドラマ上では、遺産はなかったという設定なんでしょう(笑)。
 もしくは、全財産をノゴーン・ベキに遺す、という遺言を作成したのではないかと思います。
 個人的には、乃木明美は続編で実は生きていた、と出てきてほしいところではありますが。

3. ノコルの扱い

 また、ノゴーン・ベキには、本当の子どもではありませんが、二宮和也さんが演じるノコルを本当の子どものように大事に育てました。
 しかし、養子縁組をしないとノコルに財産を遺せません。
 もし養子縁組をしていたとすると、乃木憂助に財産が半分、ノコルに財産が半分、という分けられ方になります。
 さらに言うと、実は乃木明美が生きていた、となると、乃木明美に財産が半分、乃木憂助に財産が4分の1、ノコルに財産が4分の1となります。
 もし、ノコルを養子縁組していないけれども、ノコルに財産を残したい場合は、遺言の作成が必要になります。
 弊社でも遺言作成サービスをしておりますので、ご興味のある方は、こちらのコラムをご覧いただければと思います。
 しかし、この場合、乃木憂助が遺留分を申請すると遺言通りの遺産分割にはならない可能性もありますので、注意が必要です。

4. ジャミーンの扱い

 そして、乃木憂助が二階堂ふみさんが演じた柚木薫と結婚した場合、乃木憂助が亡くなると柚木薫は遺産をいただけますが、このままではジャミーンは遺産を受け取ることができません。
 養子縁組をして乃木憂助と柚木薫の養子と認められてやっと遺産が受け取ることができます。
 もしくは、乃木憂助が遺言にジャミーンに遺産を遺すことを記載しておかないと、養子縁組をしていない限り遺産は受け取ることができません。
 この場合も、柚木薫が遺留分を申請すると遺言通りの遺産分割にはならない可能性もありますので、注意が必要です。

 せっかくの非常に面白いドラマであったにも関わらず、相続に結び付けて大変申し訳ございません。
 ご不明点やご質問がございましたら、こちらのお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせいただければと思います。
 また、上記に関しては、弊社の相続勉強会で勉強していただくと簡単に理解できるようになります。
 相続勉強会にご興味のある方は、こちらのコラムをご一読いただければと思います。

 引き続き、シャルル株式会社をよろしくお願い申し上げます。

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