こんばんは、シャルル株式会社です。
本日は、どのような歴史でユーロが誕生したかを説明したいと思います。
ドイツのみがドルの世界制覇に対抗した点は、経済的な観点から理解することができます。
欧州で統一通貨ユーロが作られた背景にも、アメリカが価値を決めるドルを使うことの問題点があります。
ユーロがドル圏から離脱する意義も理解できると考えております。
以下、それらの内容を初心者でも理解できるように説明いたします。
ドルの世界制覇に対抗したドイツ
ドルは世界の主要な通貨であり、国際取引や外国為替市場で広く使われています。
これに対して、ドイツはドルの世界的な支配に反発しました。
そのため、ドイツは独自の通貨である「ドイツマルク」を使って経済を運営し、ドルに依存しない経済的な独立性を保ちました。
欧州で統一通貨ユーロの誕生
1999年に欧州では、ユーロという統一通貨が誕生しました。
これには、20か国が参加して導入されました。
それまで各国が独自の通貨を持っていたため、国境を越えた取引が煩雑であり、また通貨の価値が異なることから経済的なリスクも存在しました。
そこで、欧州の経済を統一し、円滑な取引を実現するためにユーロが作られたのです。
ドイツとフランスの視点から見たドルの問題点
ドイツとフランスが貿易を行う際、アメリカがドルの価値を決めることに疑問を抱いていました。
なぜなら、ドルはアメリカの経済によって価値が左右されるため、他国にとっては不安定であるからです。
特に、アメリカの経常収支が構造的な赤字(つまり、輸出よりも輸入が多い状態)であることから、ドルの価値が長期的には下落してしまうことが予想されました。
ドルの価値保存の機能の欠如
通貨には「価値保存(購買力保存)の機能」が求められます。
つまり、長期間にわたってその通貨の価値が安定していることが望まれるのです。
しかし、ドルにはこの価値保存の機能が欠けていると指摘されていました。
アメリカの経常収支の赤字が原因で、ドルの価値は減少してしまう可能性が高いのです。
ユーロの意義とBRICS通貨との類似点
欧州がユーロを導入したのは、ドル圏から離脱し、ドルの価値の影響を受けない独自の通貨を持つことで経済的な安定を図るためでした。
これにより、ユーロを持つ国々はドルに左右されず、自らの経済をコントロールできるようになったのです。
また、BRICSと呼ばれる新興国の経済協力体も、ドルから離れた貿易通貨を作ることを模索しています。
これは、ユーロと同様にドルに依存しない経済的な安定を目指す試みであり、ユーロと共通する点があります。
結論として、ドイツがドルの世界制覇に反抗し、欧州が統一通貨ユーロを作った背景には、ドルの価値の不安定性や依存から独立し、経済的な自立性を確保するという考えがあります。
ユーロはこの目的を達成するための一つの手段であり、同様にBRICS通貨もそのような考え方を持っています。
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