2024年7月3日、ついに新しい紙幣が発行されます。
1万円札の肖像は福澤諭吉から渋沢栄一に変わり、高度な偽造防止技術が加わって発行されます。
旧紙幣は無効にはなりませんが、流通する紙幣は徐々に新しいものに切り替わっていきます。
本コラムのタイトルで「新紙幣の発行で動き出すタンス預金」と述べましたが、これは一体どういうことか分かりますでしょうか?
新紙幣発行の目的とタンス預金
新紙幣の発行には、偽造防止、利便性や耐久性の向上、文化と歴史の紹介という目的がありますが、もう一つの重要な目的は「タンス預金の洗い出し」であると考えられています。
第一生命経済研究所の報告によると、タンス預金は50兆円以上にのぼると言われています。
これは500億枚の1万円札に相当し、非常に大きな金額です。
多くの方がタンス預金をしているということが現実なのです。
タンス預金の実態
例えば、
- キャリーバッグに数千万円を保管しているおばあさん
- 亡くなった兄のベッド下からプラスチック袋に入った2,000枚の福澤諭吉
など、様々なケースがあります。
また、「タンス預金してるけどバレないよね?」とか「貸金庫に預けてるから大丈夫!」という声もよく聞きますが、実際はどうなのでしょうか?
政府の狙いと税金対策
新紙幣の発行により、タンス預金を動かして適切な課税を促すことが政府の狙いです。
もし50兆円のタンス預金が適切な相続税や贈与税を課されないまま子供や孫に渡ったら、政府は莫大な税収を失うことになります。
財務省が公表しているデータによれば、2021年の相続税の負担率(相続税を課税価格で割った割合)は13.1%、贈与税は10.8%です。
50兆円のタンス預金が課税されないと、少なくとも5兆円の税収が失われることになります。
そのため、政府は新紙幣発行を機にタンス預金を動かし、適切な課税を促すことに躍起になっているのです。
タンス預金のリスクと対策
タンス預金は「アンダーグラウンド」のお金とも言えます。
色や名前が付けられず、出所が不明で、適切に課税されていない場合が多いです。
このようなお金を「表の世界」に戻すときに問題が生じる可能性があります。
大量の旧紙幣を銀行に持ち込むリスク
大量の旧紙幣を銀行の窓口に持ち込むと、「このお金の出所は何か」「タンス預金か、何かを売って得たものか」など、詳しく調査される可能性があります。
これが「疑わしい取引」と見なされ、金融庁に報告されることもあります。
ATMで少額ずつ預金するリスク
ATMで少額ずつ預金する方法もありますが、相続が発生すると、税務署が家族の口座も含めてお金の流れを確認するため、最終的にタンス預金が発覚する可能性があります。
生命保険や証券を購入するリスク
現金を使って生命保険や証券を購入することもリスクがあります。
保険会社や証券会社は現金での受け取りを拒否し、銀行振込を要求するため、銀行を経由することで足跡が残り、税務署に明らかになる可能性があります。
適切な対応策:正直な方法でタンス預金を処理する
最も適切な方法は、生前贈与を通じて財産を子供や孫に移転することです。
贈与契約書を作成し、インターネットで見つかるサンプルを参考にしましょう。
また、現金ではなく、生命保険や新しいNISAなどの資産運用商品として贈与することも可能です。
親や祖父母が子供や孫に適切に贈与し、受け取った子供や孫が生命保険や新NISAを購入することは、タンス預金を処理する良い手段です。
税金の負担を減らすことも重要ですが、今後は税金を超えて自分の資産を増やす考え方も必要です。
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新紙幣の発行に伴うタンス預金の処理は複雑で、多くのリスクが伴います。
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